月曜日の株価は下落傾向?【過去21年間のデータを徹底分析】

株式市場では古くから月曜日は株価が下がりやすいと言われています。果たして本当にそうなのでしょうか?過去21年間の月曜日の傾向をTOPIX 500とマザーズ銘柄について調べてみました。

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株式市場では、はっきりとした理論的な根拠はないものの、よく当たると言われている経験則のことを「アノマリー」と言います。夏枯れ相場や節分天井、彼岸底といった格言も一種のアノマリーです。相場の格言は数多く存在しますが、中には検証してみると全く逆の結果が出るものもあります。そこで今回は月曜日は株価が下がりやすいというアノマリーが本当に正しいかどうかを検証していきます。

TOPIX 500の銘柄を対象にした月曜日の株価の傾向

まずは、TOPIX 500の銘柄を対象に月曜日の株価の傾向を確認してみました。検証したルールは、2000年から2020年末までの21年間にわたって、月曜日の寄り付きに成り行きで買い、月曜日の大引けで成り行き売りをした場合の株価の動きを調べるというものです。

この21年間の検証結果によると、月曜日の株価は緩やかに下がるという傾向が見て取れます。数字で見ると、勝率は47.93%、平均損益は-0.05%となっています。この数字をみる限り、月曜日は確かに株価が下がりやすい傾向があるようです。

東証マザーズの銘柄を対象にした月曜日の株価の傾向

次に、新興市場である東証マザーズの銘柄を対象に月曜日の株価の傾向を確認してみました。検証方法は先ほどと同じで、検証対象を東証マザーズ銘柄に変更しています。

その結果、勝率は45.75%、平均損益は-0.09%となっています。大型株と同様に、東証マザーズの銘柄でも月曜日は株価が下がりやすい傾向があるようです。TOPIX 500と東証マザーズ銘柄の両方で勝率が5割を切り、平均損益もマイナスであることから、月曜日の株価は下がりやすいという傾向があると言えるでしょう。

月曜日に株価が下がりやすい理由

月曜日に株価が下がりやすい要因としては、以下のような理由が挙げられます。

週末の株高を受けた利益確定の売り

週末に株価が上昇した場合、その利益を確定させるために月曜日に売りが出やすくなります。これが株価を押し下げる要因の一つです。

海外の重要指標の発表によるリスク回避の動き

週末に海外で重要な経済指標の発表があると、それに対するリスク回避の動きが生じ、月曜日に株価が下がることがあります。

しかし、これらの要因はあくまで一部の理由であり、はっきりとした原因とは言えません。原因がはっきりしない中で、月曜日は株価が下がりやすいという傾向が確認できました。

検証結果の重要性

検証結果を見ると、約60万回の取引データを元にした分析で勝率が5割からこれほど離れるということは、やはり月曜日には売られやすい何かがあると考えられます。これをただのアノマリーと切り捨てるのではなく、しっかりと自分の投資戦略に取り入れることで、不用意に損失を被るリスクを減らすことができそうです。

投資戦略への応用

月曜日が株価が下がりやすいという傾向を逆手に取って、月曜日に空売りデイトレを仕掛けるといった戦略も有効だと思います。具体的には、月曜日の寄り付きで空売りを仕掛け、大引けで買い戻すという手法です。

この戦略を使う際には、以下のポイントに注意する必要があります。

リスク管理

空売りはリスクが高い取引手法ですので、必ずリスク管理を徹底しましょう。適切なストップロスを設定することで、大きな損失を防ぐことができます。

市場の動向

市場全体の動向も重要です。例えば、全体的に強気相場の場合、月曜日に株価が下がるとは限りません。市場のトレンドをよく観察し、それに応じて戦略を調整することが必要です。

株式市場のアノマリーを理解する

株式市場には、月曜日の株価が下がりやすいといったアノマリーが多く存在します。これらのアノマリーを理解し、適切に利用することで、投資の成果を向上させることができます。

アノマリーの種類

夏枯れ相場

夏の間は取引が少なくなり、株価が低迷しやすいというアノマリーです。

節分天井彼岸底

節分の時期に株価が高くなり、彼岸の時期に株価が低くなるというアノマリーです。

アノマリーの検証

相場の格言やアノマリーは数多く存在しますが、全てが正しいとは限りません。実際に検証してみると、全く逆の結果が出ることもあります。例えば、「夏枯れ相場」というアノマリーは、近年のデータでは必ずしも当てはまらないことが確認されています。

まとめ

今回の検証結果をまとめると、月曜日は株価が下がりやすいというアノマリーが存在することが確認できました。大型株であるTOPIX 500と新興市場の東証マザーズ銘柄の両方で、月曜日の勝率が5割を切り、平均損益もマイナスであることがわかりました。

この結果を受けて、月曜日に無理に株を買うのではなく、空売りデイトレを仕掛けるなどの戦略を考慮することが有効です。しかし、アノマリーに頼りすぎることなく、市場の動向やリスク管理をしっかりと行うことが重要です。

関連する質問と回答

月曜日に株価が下がりやすい理由は何ですか?

月曜日に株価が下がりやすい理由としては、週末の株高を受けた利益確定の売りや、海外の重要指標の発表によるリスク回避の動きなどが挙げられますが、はっきりとした理由は明確ではありません。

月曜日に株価が下がりやすい傾向は他の市場でも見られますか?

他の市場でも同様の傾向が見られることがありますが、市場や銘柄によって異なるため、一概には言えません。検証が必要です。

月曜日に株価が下がるアノマリーはどの程度信頼できますか?

今回の検証結果では、約21年間のデータに基づいて月曜日の株価が下がりやすい傾向が確認されました。しかし、アノマリーはあくまで経験則であり、必ずしも未来の市場に当てはまるとは限りません。

月曜日に空売りデイトレを仕掛ける際の注意点は何ですか?

月曜日に空売りデイトレを仕掛ける際は、リスク管理を徹底し、市場の全体的な動向をよく観察することが重要です。また、適切なストップロスを設定して大きな損失を防ぐようにしましょう。

他に投資戦略に取り入れるべきアノマリーはありますか?

他にも「夏枯れ相場」や「節分天井彼岸底」といったアノマリーがありますが、全てが現在の市場に当てはまるわけではありません。自分で検証し、信頼できるものを投資戦略に取り入れることが重要です。

以上が今回の検証結果とその解説です。株式投資においては、様々なアノマリーや経験則を理解し、自分の投資戦略に適切に取り入れることが成功の鍵となります。

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