【株】大衆心理と板の読み方を徹底解説!板は厚い方に動く?

今回は株を始めたばかりの方に、「板は厚い方に動く理由」について解説していきます。本記事の解説の前にお知らせです。実は、日本株市場ではあるタイミングで株価が高確率で上がることがわかる抵抗があります。12ヶ月間の傾向がつかめるガイドブックを今だけ無料プレゼントしておりますので、概要欄より受け取りください。それでは本題に入ります。

板とは、株式投資における現時点での買い注文と売り注文の状況を示したものです。板を見ることによって、その銘柄に現在出されている買い注文と売り注文について、それぞれどの価格帯でどの程度の注文数量が出ているのかを確認することができます。

こちらの板は世界的自動車メーカーの7203トヨタ自動車の板です。現在価格は1839.0円です。左上の売り板では1839.0円に28000株の売り注文が出ており、右下の買い板では1838.5円に3万200株の買い注文が出ている状況です。

株式市場では、買い注文は価格が高い順番に、売り注文は価格が安い順番に約定されていくため、現在価格である板の真ん中に近い順に注文が約定されていきます。また、板に出ているのは指値注文の状況であり、すぐに取引を行う成り行き注文が入った場合には、現在の板の状況に応じて買い注文なら最も安い売り板の価格で、売り注文なら最も高い買い板の価格で約定します。

板を使って短期的な株価の動きを予測することは「板読み」と呼ばれ、デイトレードをはじめとする短期投資を手がける場合に使われる手法です。ただし、板読みで予測できるのは非常に短期的な価格であることには注意が必要です。長期投資やスイングトレードなどの時間軸が長い投資においては、板を使って将来の価格動向を予測することは非常に困難であることは留意しておきましょう。

以下の基本的な読み方を解説します。

板が厚い状態とは?

板が厚い状態とは、買い注文・売り注文ともに注文がびっしりと入っており、常にその価格で取引できる状態にあることです。こちらの板はメガバンクの一角である8306三菱UFJフィナンシャルグループのものです。最小の0.1円刻みで売り板・買い板ともに注文がびっしりと入っている「厚い板」であることがわかります。

このように板が厚いと、成り行き注文を出せばすぐに取引が成立することはもちろん、指値注文も現在価格より1ティックでも不利な価格を指定すればすぐに取引が成立します。例えば、買い板で最も高い829.4円を下回る価格で売り注文を出せばすぐに829.4円以下で取引が成立し、売り板で最も低い829.5円を上回る価格で買い注文を出せばすぐに829.4円以上で取引が成立するといった具合です。

また、これはあくまで板の一瞬の状況を切り取った画像ですが、厚板には常に注文が入って取引が流動的に成立することによって板が常にピカピカと光っている状況となっています。板が厚いとは、板の売り注文・買い注文がびっしりと入っている状態に加えて、流動的に注文が入り続けている状態であると言えます。

板が薄い状態とは?

板が薄い状態とは、買い注文・売り注文ともに注文がほとんど入っておらず、取引がしづらい状態にあることです。こちらの板は東証スタンダード市場に上場している6543日線の板です。売り板・買い板ともに100~500株程度の注文しか入っていないことが分かります。

例えば、この銘柄を1000株買いたいとしたら、現在価格572円に対して売り注文が十分に出ていないため、売り板で1000株まで出ている585円まで出して買わなければいけなくなってしまいます。このような板が薄い銘柄は取引がほとんどされておらず、板の状態もほとんど変わりません。

板が厚い銘柄は常に注文が入って取引されており、板がピカピカ光り続けている状態からすると対照的です。板が薄い銘柄の最大のデメリットは、注文がほとんどされないためデイトレードにおいてすぐに売り注文を出して損切りで逃げることができない点です。デイトレードを手がけるにしても、板が薄い銘柄には手を出してはいけません。

板の厚い方に価格は動くのか?

一般的に「板の厚い方に価格は動く」と言われることがあります。こちらの板は東京ディズニーリゾートを運営する4661オリエンタルランドの板ですが、売り板の方が買い板よりも注文が入っており、厚いことがわかります。この場合は売り板の方が厚いため、売り圧力で値下がりの方向に動くと考えることが一般的ではあります。

ただし、板の厚い方に価格は動くというのはあくまで一般論にすぎないことには注意が必要です。特に板の厚みについては大口が騙し注文を出している場合もあり、現在価格が大きな厚みの価格に近づいてくると注文が取り消されて大きな板が消えるケースが多々あります。板の厚い方に価格は動くというのはあくまで一般論であり、騙しの多いことには注意しておくようにしましょう。

板を読むためのポイント

板を読むためのポイントとしては、以下の3つのポイントがあります。

1. 歩み値も同時に活用する

板読みを行うためには、歩み値を同時に活用することも大切なことです。歩み値とは、株価の価格推移を時系列的に示したもので、時刻と約定価格、出来高で構成されるものです。こちらは7203トヨタ自動車の歩み値です。歩み値はアップティック、ダウンティック、横ばいの3通りがあり、色で示されます。

アップティックとは価格が上がって約定したもので、画像では赤字で示されています。ダウンティックとは価格が下がって約定したもので、画像では青字で示されているものです。横ばいは価格が変わらずに約定したもので、色はついていません。

歩み値は株価が上昇トレンドにあるときはアップティックが多くなり、下落トレンドにあるときはダウンティックが多くなる傾向があります。

2. 朝9時から9時30分のゴールデンタイムに取引する

デイトレードにおいて板読みが最も有効に機能するのが、日本市場が開く朝9時から朝9時30分までの時間帯です。この時間帯はデイトレードにおいては「ゴールデンタイム」と呼ばれており、最も利益を出しやすい時間帯となっています。

朝9時から9時30分は取引が活発となり、常に注文が入って板が目まぐるしくピカピカと輝きを放ち続けている光景はゴールデンタイムを象徴するものです。逆に10時から14時までの時間帯は多くの銘柄で取引が活発ではなくなり、利益を出すチャンスも少なくなることには注意しておきましょう。

3. 株価チャートも活用する

板読みで利益を出しているデイトレーダーは多いですが、板読みだけで利益を出しているデイトレーダーはほとんどいないということが実態です。板読みは株価チャートによるチャート分析を組み合わせることが重要となります。具体的には、5分足チャートや30分足チャートの分足チャートを見て仕掛け、日足チャートでトレンドを見るという使い方をすることが一般的です。

株価チャートで見ると、抵抗線や支持線となりそうなラインを確認しておけば、板に出ている厚い板が騙しである可能性にも気づけるようになります。

まとめ

今回は板読みについて解説してきました。板読みはデイトレードやスキャルピングなどの短期投資において使われる投資ツールとなっています。一般的に「板は厚い方に動く」と言われていますが、この一般論を逆手に取った騙しが多いことには注意が必要です。

板読みだけで利益を出すことは難しいため、歩み値や株価チャートを同時に活用し、デイトレードで利益が出しやすい朝9時から9時30分のゴールデンタイムに取引するように心がけることも重要です。

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関連する質問と回答

1. 板読みとは何ですか?

板読みとは、株式市場における買い注文と売り注文の状況を示す「板」を見て、短期的な株価の動きを予測する手法のことです。デイトレードやスキャルピングなどの短期投資でよく使われます。

2. 板が厚い銘柄と薄い銘柄の違いは何ですか?

板が厚い銘柄とは、買い注文・売り注文ともに多数の注文が入っており、取引が活発で流動的な銘柄のことです。対照的に、板が薄い銘柄は注文が少なく、取引がしづらい状態にあります。

3. 騙し注文とは何ですか?

騙し注文とは、大口投資家が市場を誤った方向に誘導するために出す見せかけの注文のことです。大きな注文を出して板を厚く見せかけ、価格がその水準に近づくと注文を取り消すことで、他の投資家の行動を誘導します。

4. 板読み以外にどのような分析ツールを使うべきですか?

板読み以外に、株価の価格推移を時系列的に示す「歩み値」や、抵抗線や支持線を確認するための「株価チャート」などを活用することが重要です。これらを組み合わせることで、より精度の高い予測が可能となります。

5. デイトレードで最も利益を出しやすい時間帯はいつですか?

デイトレードで最も利益を出しやすい時間帯は、日本市場が開く朝9時から朝9時30分までの時間帯です。この時間帯は取引が活発で、板読みが最も有効に機能するため「ゴールデンタイム」と呼ばれています。

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