【第4回】実践「5ステップ システムトレード」: 売買ルールを作成し検証しよう!【システムトレードの達人】

システムトレードの基礎講座:売買ルールの作成と検証

前回の講義では、有効な売買ルールを作成するための5つの手順について説明しました。今回はその中の2つ目と3つ目のステップである「作成」と「検証」に焦点を当て、具体的な手順を詳しく見ていきます。売買ルールの公式化から始まり、システムトレードのツールを用いたバックテストまで、ステップバイステップで進めていきます。

売買ルールの公式化

トレードで成功するためには、根拠のない勘や思い込みに基づいたトレードを避け、トレードを公式化する必要があります。公式化とは、トレードのルールを明確に定義し、システムとして運用することです。これにより、感情に左右されず、一貫したトレードが可能となります。

  • 前回の復習
  • 株価チャートを見て具体的な売買ルールを立案することの重要性を確認しました。
  • 例として、25日移動平均線から株価が大きく乖離している銘柄が反発しやすいというアイデアを売買ルールに落とし込んでみました。
  • 買ルール:終値が25日移動平均線からの乖離率が-20%以下の時に買い。
  • 売りルール:10%の利益が出たら、もしくは20日経過したら売り。

売買ルールの作成

システムトレードのツールを使用して、具体的な売買ルールを設定します。ここでは「システムトレードの達人フリー版」を例に、その設定手順を見ていきましょう。

  • 買ルールの設定
  • 条件式一覧内の移動平均系を選び、終値と移動平均25日の乖離率が-20%以下と設定。
  • 登録を選択して、買ルールの設定を完了します。
  • 売りルールの設定
  • 10%の利益が出た時もしくは20日経過に売る条件を設定。
  • 利食いを選び、含み益が10%以上とし、エントリーした日から20日以上経過と設定。
  • 登録を選択して、売りルールの設定を完了します。

売買ルールの検証

売買ルールを設定した後は、そのルールの有意性を確認するための検証を行います。検証には、システムトレードのツールでバックテストを実行します。

  • バックテストの手順
  • 画面上のバックテストを選択し、新しく開いた画面でバックテスト開始を押します。
  • バックテストを実行し、結果を確認します。
  • 有意性の確認
  • 資産曲線(損益曲線)を見て視覚的に確認します。安定的に右肩上がりになっているかを確認することで、売買ルールの有意性を判断します。

実数値での確認方法

売買ルールの有意性を実数値で確認する方法も重要です。ここでは、全体サマリー画面を用いて、具体的な数値を確認します。

  • 全体サマリーの確認
  • 勝率、1トレードあたりの損益、合計損益、プロフィットファクター、平均保持日数などを確認します。
  • 勝率63%、平均損益3.39%といった数値が、利益になる可能性の高い売買ルールであることを示しています。

年別サマリーの確認

売買ルールの検証結果を年別に表示することで、相場の変動に対してルールがどのように機能しているかを判断できます。

  • 年別の成績
  • 全ての年がプラスになっているかを確認します。
  • 長期的に安定して利益を上げているルールであるかを確認するために重要な指標です。

トレード一覧の確認

検証期間中に売買した銘柄を表示し、利益になったトレードと損したトレードを分析します。これにより、売買ルールの改良のヒントを得ることができます。

  • 改良のヒント
  • 利益になったトレードの共通点や、損したトレードの原因を分析します。
  • 次回以降の講座で具体的な見方や改良方法について詳しく説明します。

過去データでの詳細な検証

システムトレードの達人フリー版では過去3年分の株価データで検証しますが、過去20年以上のデータで再度検証することで、さらに信頼性を高めます。

  • 長期データでの検証
  • 検証期間は1990年3月1日から2014年4月1日まで。
  • 暴落市場でも機能するルールであることを確認しました。

検証結果の分析方法

検証結果の確認は、資産曲線と実数値の両方を組み合わせて行うと良いです。また、結果をじっくりと分析することで、さらなる改良のヒントを発見できる可能性が高まります。

関連する質問と回答

Q1: システムトレードの達人フリー版はどこで入手できますか?

A1: システムトレードの達人フリー版は、公式ウェブサイトや関連するソフトウェア配布サイトからダウンロードできます。

Q2: システムトレードの達人フリー版と正規版の違いは何ですか?

A2: フリー版は過去3年分の株価データで検証可能ですが、正規版は過去20年以上のデータで検証でき、より詳細な分析が可能です。

Q3: バックテストで良い結果が出たルールはすぐに実践しても良いですか?

A3: バックテストで良い結果が出たルールも、実際の市場で機能するかどうかは別問題です。慎重に判断し、デモトレードで試すことをお勧めします。

Q4: 売買ルールの改良はどのように行いますか?

A4: 売買ルールの改良は、トレード一覧の分析や年別サマリーの確認、実数値の再評価などを通じて行います。次回以降の講座で具体的に説明します。

Q5: システムトレードを始める際に必要な初期投資はどれくらいですか?

A5: システムトレードを始める際の初期投資額は、使用するソフトウェアの費用や、実際のトレードに投入する資金によります。フリー版のソフトを使う場合は、初期費用を抑えることができます。

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